Instagram運用は奥が深く、投稿を続けるだけではアカウントはなかなか成長しません。ユーザーの興味関心を把握し、運用の軸を定めるには、データに基づく分析が重要です。
とはいえ、具体的な手順や見るべき指標が分からず立ち止まっている方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、Instagramの分析に関して、大きく以下の点について解説します。
- Instagram運用における「分析」とは?
- Instagram運用における主な分析方法
- Instagram分析の進め方ステップ
- Instagram分析で重視すべき主な指標
- Instagram分析を効率化するための仕組み
Instagram分析について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
インスタ運用における「分析」とは?

Instagram運用を成功させるには、アカウントの「分析」が不可欠です。
Instagramにおける分析とは、アカウントや投稿に関するデータを収集し、パフォーマンスを数値的に評価する作業を指します。
この分析を行うことで、感覚ではなくデータに基づいた現実的な改善策を導き出せるようになります。
さらに、反応の良かった投稿とそうでない投稿を比較すれば、成果を生みやすい投稿パターンの再現が可能になるでしょう。
インスタ運用において分析が重要である理由
Instagramは、ただ投稿を続けているだけでは成果につながりにくく、アカウントの成長が停滞してしまいます。
そこで重要になるのが、投稿やユーザー反応をデータで分析することです。分析によって得られる情報を整理すると、以下のような点が明確になります。
- どの投稿でアカウントのパフォーマンスが高まっているか
- どの内容にユーザーの興味関心が集まっているか
- 現在のフォロワー層や足りない部分がどこにあるか
これらのデータを把握することで、運用の方向性を定め、効果的な改善策を導けます。感覚だけに頼らず、データを軸に運用方針を決めることで、成果を上げやすい投稿の再現性も高まるでしょう。
さらに、現状を客観的に把握できるため、課題の特定や戦略の見直しも容易になります。
分析したデータを活用して運用を継続すれば、アカウントのパフォーマンスを最大限に引き出し、より効率的に成果を出すことができます。分析は、Instagram運用を成功へ導くための欠かせない作業といえるでしょう。
インスタ分析を行う際の主な目的
Instagram運用における分析は、現状を正確に把握し、今後の改善策を導くために欠かせない作業です。
データを整理することで、フォロワー層や関心の高い内容を明確にでき、運用の軸を定めやすくなります。
具体的には、分析を通じて次のような点を把握できます。
- 現在のフォロワー層がどのような人々なのか
- ユーザーがどの内容に興味を持っているのか
- 改善が必要な部分や不足している要素
これらを理解すれば、感覚的な判断に頼らず、データを根拠にした戦略的な運用が可能です。分析結果をもとに改善策を立てれば、無駄な施策を減らして効率的に成果へ近づけます。
つまり、分析によって得た実際のデータを活用し、アカウントの成長を計画的に促すことこそが、Instagram分析の本来の目的といえるでしょう。
インスタ運用における主な分析方法

Instagram運用における分析は、目的や状況によって方法が異なります。分析の目的が変われば、注目すべきデータも当然変わるためです。
ここでは、代表的な分析手法を4つ取り上げ、それぞれの特徴と活用法を解説していきます。Instagramで効果的に分析を進めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.投稿分析
投稿分析では、各投稿のデータをもとにユーザーの反応を把握し、今後の投稿に活かします。主に以下の点を確認しながら分析を進めると効果的です。
- 現在のフォロワー層がどのような人々なのか
- ユーザーがどの内容に興味を持っているのか
- 改善が必要な部分や不足している要素
- いいね数や保存数など、投稿ごとの反応
- ユーザーに人気の高い内容や関心の傾向
- 投稿後に得られるアクション数や拡散度
これらのデータを分析することで、ユーザーに響く投稿の特徴が見えてきます。
とくに発見タブに掲載されるためには、投稿直後に多くの反応を得ることが重要です。投稿分析を継続し、ユーザーの需要に合った内容を発信していけば、フォロワーの獲得にもつながるでしょう。
2.フォロワー層の分析
Instagram分析では、投稿やフォロワー数といった数値だけでなく、フォロワー層の把握も欠かせません。どのようなユーザーがアカウントをフォローしているのかを知ることで、運用方針の見直しや改善点が明確になります。
フォロワー層の分析では、次のようなデータを確認しましょう。
- 性別ごとのフォロワー数と男女比
- 居住地の分布
- 年齢層の割合
- アクティブな利用時間帯
これらの情報を整理することで、自社アカウントのフォロワー像を具体的に把握できます。「狙ったターゲット層に届いているか」「新たな層の興味を獲得できているか」といった点も見えてくるでしょう。
さらに、分析結果から投稿内容やデザインの方向性も自然と定まりやすくなります。
また、フォロワーの行動時間を把握することも重要です。特に、アクティブな時間帯をもとに投稿タイミングを調整すると、より多くの反応を得やすくなります。以下の点を意識すると効果的です。
- ゴールデンタイム(19〜22時)に限らず、フォロワー層ごとの利用時間を把握する
- 最もアクティブな時間に投稿を行い、反応率を高める
- 投稿直後のいいねや保存を促し、発見タブ掲載の可能性を高める
このように、フォロワー層のデータを継続的に分析すれば、アカウントのパフォーマンスを高めるだけでなく、より効果的な運用戦略を立てることができます。
3.ハッシュタグ分析
Instagramユーザーの多くは、目的の投稿を探す際にハッシュタグを活用します。
そのため、自社投稿をより多くの人に見つけてもらうには、ユーザーのニーズに合ったハッシュタグを選定することが欠かせません。
フォロワー外のユーザーにもリーチできる貴重な機会となるため、ハッシュタグ戦略を丁寧に設計する必要があります。ハッシュタグ分析では、主に以下のデータを確認します。
- 投稿につけるハッシュタグの数
- ハッシュタグの組み合わせ(ボリュームの大きさ別)
- 競合アカウントが活用しているハッシュタグ
ハッシュタグの数には明確な正解がなく、多すぎても少なすぎても流入が伸び悩むことがあります。トレンドの変化も早いため、インフルエンサーの投稿などを参考にしながら最適な数を探ることが大切です。
また、ハッシュタグを選定する際は、ボリュームのバランスを考慮しましょう。以下の3分類を意識すると効果的です。
- 投稿数が5万件以上の「ビッグキーワード」
- 投稿数が1万〜5万件の「ミドルキーワード」
- 投稿数が1万件未満の「スモールキーワード」
ビッグキーワードは検索されやすい一方で競合が多く、投稿が埋もれやすい傾向があります。対してスモールキーワードは上位表示を狙いやすいものの、検索数は少なめです。
そのため、3つのボリューム帯を組み合わせて使用し、まずはスモールキーワードで上位表示を目指すことが現実的な戦略といえます。こうした継続的なハッシュタグ分析によって、より効率的なInstagram運用が可能になるでしょう。
ハッシュタグ分析については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
4.競合他社アカウントの分析
Instagram運用で成果を出すには、自社アカウントの分析だけでは不十分です。
効果的にアカウントを伸ばしている同業他社の競合を選び、その運用方法を分析しましょう。競合分析では、次のような要素を重点的に確認するのがポイントです。
- 投稿ごとのいいね数やコメント数
- 使用しているハッシュタグ
- 投稿の時間帯や頻度
これらを観察することで、どのような投稿がユーザーに好まれているのかを把握できます。詳細なインサイトデータは取得できませんが、投稿傾向を分析するだけでも多くの学びが得られるでしょう。
また、フォロワー数が極端に多いアカウントは方針が異なる場合もあるため、フォロワー数が近く、参考にしやすい競合アカウントも併せて分析することがおすすめです。
こうした比較分析を通して、自社に取り入れられる成功要因を見極め、Instagram運用の改善に役立てましょう。
インスタ分析の進め方ステップ

これからInstagram分析の進め方を、実践的な手順に沿って分かりやすく解説します。
やり方が曖昧な方や、何から着手すべきか迷っている方は参考にしてください。
1.現状の把握と目的の明確化
本格的に取り組む出発点は、現状把握と目的の明確化です。
とくに初めて分析する場合、フォロワー数・投稿数・リーチ・エンゲージメントなどの基本指標を把握できていないケースが目立ちます。
まずは次の数値を揃えて基準線を作成してください。
- フォロワー数・投稿数・リーチ・エンゲージメントの現状
- 直近期間と比較用の基準値(ベースライン)
- 最終目標(KGI)と達成時期
- 中間指標(KPI)と閾値
これらを押さえると、課題や伸ばしたい数値が明確になります。目標が曖昧なままでは改善点も軸も定まらず、成果に結び付きにくいものです。
KGIを具体化し、そこから逆算してKPIを細かく設定すれば、運用の優先順位と評価基準を一本化できます。
定期的な分析で結果を見直し、必要に応じてKPIを更新していきましょう。
2.目的に応じて分析方法を決定し、分析を行う
Instagram分析では、投稿分析やハッシュタグ分析などの方法を選び、どの指標を重視するかを運用の目的に合わせて判断する必要があります。
たとえば「いいねは多いのにフォロワーが増えない」「フォロワーは増えているのに発見タブに掲載されない」といった状況では、必ずしもすべての数値が連動して向上するわけではありません。
このような場合、どの指標を優先的に改善すべきかは目的によって異なります。運用の目的が変われば、注視すべきデータや分析手法も変わるのは当然のことです。
複数の指標を総合的に分析することは重要ですが、あらかじめ優先順位を明確にしておくことで、方向性のぶれない安定した運用と効果的な分析が実現できるでしょう。
3.分析結果を整理して改善しながら運用する
分析方針が定まったら、実際にデータを定期的に検証しながら運用を続けましょう。
定期的な分析を行うことで、中間目標の見直しや課題の発見が可能となり、より効率的に成果へ近づけます。
ただし、分析を行うだけでは意味がありません。得られたデータをもとに改善点を見極め、運用の成果につながる具体的な施策を実行することが重要です。改善策を試した後は、再度データを分析し、効果を検証します。
もし結果が思うように出ていない場合は、さらに改善を重ねながら継続的に運用を最適化していきましょう。
目的別に見るべきインスタ分析のポイント

Instagram分析では、運用の目的によって重視すべきポイントが変わります。目的が明確でも、実際の分析でどの指標を重視し、どのように進めるべきか迷う方も多いでしょう。
ここからは、目的別に押さえておきたいInstagram分析のポイントを詳しく紹介します。本格的に分析に取り組み、運用効果を高めたい方はぜひ参考にしてください。
【認知拡大】のために見るべきポイント
Instagram運用でブランドの認知拡大を目指す場合、分析時に注目すべき主な指標は次の3つです。
- フォロワー数
- インプレッション数
- リーチ数
自社の認知度を高めるには、より多くのユーザーに投稿を見てもらうことが欠かせません。Instagramはフォローしているアカウントの投稿が優先的に表示される仕組みのため、フォロワー数が多いほど投稿の露出が増加します。
さらに、発見タブやハッシュタグ検索を通じてフォロワー外のユーザーにも投稿を表示させることが大切です。具体的には、以下のようなデータを確認しながら分析を進めると効果的です。
- インプレッション数:投稿が表示された総回数
- リーチ数:投稿を閲覧したユニークユーザー数
これらの数値が伸びていれば、Instagram上での接点が拡大していると判断できます。認知拡大を目的とした分析ではもちろん、多くの運用目的においても基礎となる重要な指標です。
【エンゲージメント強化】のために見るべきポイント
エンゲージメントとは、ユーザーが投稿に反応して行う「いいね」「コメント」「保存」「シェア」などのアクションを指します。こうしたアクションが多いほどエンゲージメント率が高まり、ユーザーとの交流が活発であることを示します。
エンゲージメント率が高いアカウントは、Instagramのアルゴリズムから高く評価されやすく、発見タブへの掲載やハッシュタグ検索での上位表示などの恩恵を受けられます。
また、これらのアクションはユーザーの興味関心や満足度を測るうえで重要な指標です。
たとえば、投稿の保存は「後から見返したい」と思われるほど価値のある投稿であることを意味します。質の高い投稿を継続的に発信することで、自然とエンゲージメント率も向上していくでしょう。
Instagram運用を成功させるためには、次の指標を定期的に分析し、ユーザーとのコミュニケーション状況を確認することが大切です。
- いいね数
- 保存数
- コメント数
- アクション数(いいね・コメント・保存・シェアなどのエンゲージメントの合計数)
投稿ごとのエンゲージメントを分析すれば、ユーザーがどのような内容を求めているのかを把握できます。ニーズを理解し、それに基づいた運用を行うことで、より成果の出るInstagram運用へとつながるでしょう。
【フォロワー増加】のために見るべきポイント
フォロワー数は、Instagram運用の成果を判断するうえで最も基本的かつ重要な指標です。
アカウントの影響力を直接示す数値であり、どのような目的で運用を行う場合でも、多くの場合はフォロワー数の増加をKPIとして設定します。
フォロワーを効果的に増やすには、次のような指標を重点的に分析しましょう。
- フォロワー数
- リーチ数
- フォロー率(新規フォロワー数 ÷ リーチ数)
- プロフィールアクセス数
- シェア数
フォロワー外のユーザーに投稿を届けるためには、リーチ数を確認しながら投稿内容や発信時間を最適化することが欠かせません。特に、フォロー率やプロフィールアクセス数、シェア数はフォロワー獲得に直結する重要な指標です。
以下の表に、それぞれの意味と改善のヒントをまとめました。
| 指標 | 意味・目的 | 改善のヒント |
|---|---|---|
| フォロー率 | 投稿を見たユーザーのうち、実際にフォローに至った割合を示す指標。 | リーチ数が多くてもフォローにつながらない場合は、投稿の質や訴求力が不足している可能性があります。内容やデザインを見直し、フォロー導線を強化しましょう。 |
| プロフィールアクセス数 | ユーザーがプロフィール画面を閲覧した回数。フォローの直前行動を把握できる。 | アクセスが多いのにフォローが少ない場合は、プロフィール欄が魅力的でない可能性があります。自己紹介文やリンク構成を見直して、フォローしたくなる印象を与えましょう。 |
| シェア数 | 投稿がどれだけ拡散されたかを示す指標。フォロワー外へのリーチ拡大に直結。 | シェアされやすい投稿の傾向を分析し、共感・有益性の高いコンテンツを意識的に発信することで、自然なフォロワー増加を促せます。 |
これらの指標を定期的に確認し、改善を重ねることで、フォロワーの着実な増加とアカウントの成長につなげられます。
【集客・売り上げ】のために見るべきポイント
Instagramから実店舗への集客やネットショップでの売り上げアップを目指す場合、分析で重視すべき主な指標は次の通りです。
- プロフィールアクセス数
- プロフィールリンクのクリック数
- DMなどでの問い合わせ数
- 保存数
- コンバージョン率
これらの指標は、ユーザーが投稿を見てから実際に行動を起こすまでの流れを把握するために欠かせません。
プロフィールの閲覧からサイト訪問、問い合わせや保存、購入・来店といった一連の行動をデータで確認することで、どの段階で離脱が起きているのか、どこを改善すべきかを明確にできます。
それぞれの意味と改善のヒントを以下にまとめます。
| 指標 | 意味・目的 | 改善のヒント |
|---|---|---|
| プロフィールアクセス数 | プロフィール画面を閲覧したユーザーの数。外部リンクや店舗情報を見てもらう入口となる。 | 投稿内容とプロフィールを連動させ、自然にアクセスを促す導線を設計しましょう。 |
| プロフィールリンクのクリック数 | プロフィールに設置したリンクをクリックした回数。外部サイトへの誘導成果を示す。 | リンクの配置や紹介文を工夫し、クリックしたくなる文言やデザインを意識しましょう。 |
| 問い合わせ数(DMなど) | ユーザーの購入・来店意欲を測る指標。 | 問い合わせには迅速かつ丁寧に対応し、疑問や不安を解消して成約につなげましょう。 |
| 保存数 | 投稿を「後で見返したい」と思ったユーザーの数。関心や検討段階を示す。 | 保存数が多い投稿の特徴を分析し、有益性・共感性の高いコンテンツを増やしましょう。 |
| コンバージョン率 | 実際に購入・来店など成果につながった割合。 | Instagram経由の成果データを定期的に確認し、導線や投稿内容の改善に活かしましょう。 |
これらの指標を定期的に確認・改善することで、Instagramを通じた集客や売り上げアップの効果を数値で把握できます。データをもとに改善を重ねれば、より高い成果を安定的に得られるでしょう。
インスタ分析の基本ツール「インサイト」とは?

Instagramの「インサイト」は、公式に提供されている無料の分析ツールで、リーチ数やエンゲージメント数など、アカウント運用に関する多様なデータを確認できます。
Instagram分析を行う際には欠かせない基本的なツールといえるでしょう。
インサイト機能を利用するには、アカウントをプロアカウントに設定する必要があります。
個人アカウントでは使用できないため、まだ設定を行っていない場合は、無料で切り替えを済ませておきましょう。
プロアカウントに設定すれば、投稿のパフォーマンスやフォロワー層の詳細データを確認でき、効果的なInstagram運用に役立てられます。
プロアカウントへの設定は、以下の手順で行えます。
- プロフィール画面右上の三本線マークをタップ

- 設定とアクティビティ内の「プロフェッショナル向け」から「アカウントの種類とツール」をタップ

- 「プロアカウントに切り替える」をタップ

プロアカウントに設定するとインサイト機能を利用できるようになりますが、フォロワー数が100人未満の場合はフォロワーに関する詳細データを確認できません。
一部のインサイト情報が表示されない場合は、まず現在のフォロワー数を確認しましょう。
100人未満であれば、分析環境を整えるためにもフォロワー数100人の達成を最初の目標とすることをおすすめします。
Instagramのインサイトについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
インスタ分析で重視すべき主な指標
Instagram分析では扱うデータが多いため、どの指標を優先的に見るべきか迷う方も多いでしょう。
最も重視すべき指標は、アカウントの運用方針や目的によって異なりますが、なかでも以下の3つはInstagram分析の基本となる重要な指標です。
- リーチ・インプレッション
- インスタラクション
- フォロワー
それぞれの指標についての詳細や重要性を、さらに詳しく解説していきます。
1.リーチ・インプレッション
リーチとインプレッションは、どちらも投稿が閲覧された回数に関するデータですが、示す内容は異なります。
- リーチ:投稿を閲覧したユーザーの数
- インプレッション:投稿が表示された回数(同一ユーザーによる複数回の閲覧も含む)
これらのデータは、投稿の露出度や認知の広がりを把握するうえで欠かせない指標です。
リーチ数が増えるほど、多くのユーザーに投稿が届いていることがわかります。
一方で、インプレッションが多い投稿は、ユーザーが繰り返し見返したいと感じた内容である可能性が高いといえます。
投稿のリーチを拡大できれば、アカウント全体の認知向上やブランドの周知にもつながります。
そのため、Instagramでの認知拡大や顧客獲得を目指す場合には、リーチとインプレッションの両データを重視して分析することが大切です。
2.インタラクション
Instagramにおけるインタラクションとは、ユーザーが投稿に対して行ったアクションの回数を示す指標です。
具体的には以下のような行動が含まれます。
- いいね
- コメント
- シェア
- 保存
これらの合計数は、ユーザーの興味関心や満足度を測るうえで重要なデータです。
インタラクションが多い投稿ほど、ユーザーからの支持を得ていると考えられます。
さらに、ユーザーからの反応が多いアカウントはInstagramのアルゴリズムから高く評価され、発見タブへの掲載やハッシュタグ検索で上位表示されやすくなります。
その結果、投稿の露出度が高まり、フォロワー増加や認知拡大にもつながるでしょう。
インタラクションを分析することで、どのような投稿がユーザーの心を動かしているのか、反対に反応が薄い投稿はどれなのかを把握できます。
このデータをもとに、ユーザーのニーズに沿った投稿づくりを意識していくことが大切です。
3.フォロワー
Instagramのタイムラインでは、フォローしているアカウントの投稿が中心に表示されます。そのため、フォロワーを増やすことはすべてのアカウント運用において基本的な目標といえるでしょう。
フォロワー数を伸ばすためには、以下のような施策を活用するのが効果的です。
- キャンペーンの実施
- インフルエンサーとのコラボ
- 広告出稿
どの施策が自社アカウントにとって効果的かを分析し、フォローにつながりやすい投稿内容や流入経路を把握することが重要です。
これにより、より成果の高いフォロワー獲得施策を立案できるようになります。
また、Instagramのインサイト機能ではフォロワーが100人以上になると、以下のような詳細データを確認できます。
- フォロワー数の推移(増減)
- 年齢・性別・地域
- アクティブ時間帯
これらのデータをもとに、ユーザー層や行動傾向を分析し、ニーズに合わせた発信を行うことで、より効果的なInstagram運用につながります。
インスタ分析を効率化するための具体的な仕組み

Instagram運用では、日々の投稿作成やコメント対応など多くの作業が発生するうえ、分析まで行うとなると大きな負担になります。
そのため、分析作業をできるだけ効率化し、限られた時間の中で成果を上げられる体制を整えることが大切です。
これから紹介する4つのポイントでは、Instagram分析をよりスムーズに行うための具体的な仕組みを詳しく解説します。
効率的にデータを活用し、運用の質を高めたい方はぜひ参考にしてください。
1.投稿データを自動蓄積
Instagram分析では、日々の運用データを蓄積し、過去との比較から改善点や効果のあった要素を見つけることが大切です。
ただし、Instagramインサイトのデータは最大で90日間しか遡れないため、長期的な分析を行うには自分でデータを記録しておく必要があります。
定期的にデータを確認することは基本ですが、90日分しか記録が残らないため、長期的な分析には限界があります。
そのため、Meta Business Suiteを活用して記録作業を自動化する方法が効率的です。
Meta Business Suiteには、以下のようなメリットがあります。
- PDFやExcel形式でデータを簡単にダウンロードできる
- データを長期的に蓄積・比較できる
- 自動で数値を保存でき、作業の手間を軽減できる
こうした仕組みを取り入れることで、日々のInstagram分析を効率化し、長期的な成果改善につなげられるでしょう。
2.分析テンプレートの作成
Instagram分析では、多くのデータを扱うため、毎回1から整理するのは大きな負担になります。
そのため、あらかじめ分析テンプレートを作成しておく方法が有効です。
自社で分析する項目を明確にし、フォロワー数やインプレッション数などの数値を入力するだけでレポートが作成できるようにしておくと、作業効率が格段に上がります。
テンプレートを用意しておくことで、以下のような効果が得られます。
- 毎回同じデータを収集でき、記録ミスを防げる
- 担当者が変わっても一貫したフォーマットでレポートを作成できる
- 週次・月次での比較がしやすくなり、分析の精度が高まる
初期設定には多少の時間がかかりますが、長期的に見れば作業の効率化と分析の継続性が向上します。
はじめにしっかりとテンプレートを整えておくことで、Instagram分析をよりスムーズに進められるでしょう。
3.分析基準の明確化
ブレないInstagram分析を継続するためには、まず分析基準を明確にすることが欠かせません。
「どの数値を目標とするのか」「どのレベルを達成基準とみなすのか」が曖昧なままでは、担当者によって評価が変わり、分析の一貫性が失われてしまいます。
とくに複数人で運用している場合や担当交代がある場合には、分析基準を明確に共有しておくことが重要です。
次のような点を意識して基準を定めると良いでしょう。
- KGIやKPIをもとに数値目標を設定する
- 設定した基準をチーム全体で共有し、判断軸を統一する
- 「今週の目標」「キャンペーン期間の目標」など期間ごとの目標値を明確にする
このように、分析基準を具体的な数値と期間で定義しておけば、誰が担当しても評価の基準がブレず、安定したInstagram運用が実現できます。
4.分析結果の社内共有
企業が運用するInstagramアカウントでは、複数人で運用や分析を担当するケースが多く見られます。
そのため、運用目標やKGI・KPI、分析結果などの情報を社内で統一して共有しておくことが欠かせません。担当者ごとに方針や基準が異なってしまうと、一貫性のない運用となり、アカウントの成長を妨げる要因となります。
チーム全体で同じ方向性を保つためには、以下のような取り組みが効果的です。
- 月ごとのミーティングで分析結果や改善点を共有する
- 分析レポートを全員が閲覧できる環境を整える
- 運用目標や成果をチーム全体で確認し、認識を統一する
このように、Instagram運用や分析に関する情報を共有する仕組みを整えることで、担当者間の認識のズレを防ぎ、より戦略的で継続的な運用が可能になります。
インサイトを活用して分析を行う場合の注意点

実際にインサイトを活用してInstagram分析を行う際には、いくつか注意すべきポイントがあります。これらを理解せずに分析を進めてしまうと、正確な結果が得られなかったり、改善施策が的外れになったりする可能性もあります。
以下では、インサイトを活用したInstagram分析における注意点を3つの観点から詳しく解説します。
分析の進め方に不安がある方や、効率的にデータを活かしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
1.データ保存は90日間
Instagramのインサイトは、無料で多様なデータを確認できる便利な機能です。
ただし、インサイトのデータは90日間しか保存されない点に注意が必要です。期間を過ぎたデータは自動的に削除されるため、それ以降は閲覧できません。
長期的な分析を行うには、自身でデータを記録・保存しておくことが欠かせません。
インサイトで確認した内容をスプレッドシートなどに記録したり、外部ツールを活用して蓄積したりすることで、90日を超えるデータを保管できます。
こうしたデータを比較しながら運用を継続することで、ユーザーの興味関心やアカウントの成長傾向をより正確に把握できるようになるでしょう。
2.フォロワー数100人未満では十分な機能を使えない
Instagramのインサイト機能では、フォロワー数が100人未満の場合、フォロワーに関する詳細なデータを閲覧できません。
100人を超えると、フォロワー数の増減に加えて、性別・年齢・居住地域などの分析情報も確認できるようになります。
そのため、フォロワーが100人未満の段階で分析を始めても、得られるデータが限られてしまいます。フォロワー情報はInstagram分析の基礎となる要素の一つであるため、まずはフォロワー数を増やす工夫を行うか、外部ツールを活用して補完する方法を検討するとよいでしょう。
3.外部分析ツールを導入する際は目的を明確に
Instagram分析に活用できる外部ツールは数多く存在し、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
ただし、これらのツールには有料のものも多く、初心者には操作が難しいケースもあります。
目的を明確にせずに導入してしまうと、使いこなせずに放置したり、費用だけがかさんだりする可能性があります。こうした無駄を防ぐためにも、外部分析ツールを利用する際は「なぜ導入するのか」を明確にしておくことが大切です。
たとえば、「インサイトだけでは取得できないデータを確認したい」「自動でレポート作成を行うツールを使いたい」など、目的を具体化しておくとよいでしょう。
導入の意図がはっきりしていれば、ツールはInstagram分析をより効果的に進めるための強力なサポートとなります。
データ分析を活用してインスタ運用を成功させよう
Instagram分析は、効果的な運用を実現するために欠かせない作業です。自社アカウントの現状や課題を可視化することで、今後の運用方針がより明確になります。
この記事の要点は、以下の5つです。
- Instagram分析は、アカウントの現状把握と今後の改善策を講じるために行う重要な作業
- 自社アカウントの分析はもちろん重要だが、競合他社のアカウントを分析することでさらに効率的に運用成功のヒントが得られる
- Instagram運用や分析の目的を明確にし、目的ごとに最適な分析方法で分析を行う
- 運用の目的ごとに、最も重視すべき指標は異なる
- 投稿データの自動蓄積や分析テンプレートの作成によって、分析作業を効率化できる
これらのポイントを意識しながらInstagram分析を進めることで、より戦略的かつ成果につながる運用を実現できるでしょう。
インスタ運用の効率化にはエルグラムがおすすめ

Instagram分析に力を入れるとなると、日々の運用作業に加えて作業負担が増えてしまいます。
分析は運用成功において必要な作業ではありますが、できれば作業負担は少なくしたいものです。
そんな時におすすめなのが、弊社が提供するInstagram自動化ツール「エルグラム」です。
エルグラムは、以下のようなInstagram運用をサポートする機能が充実しているため、作業負担を大幅に軽減できます。
- 投稿やストーリーズにきたコメントへの自動応答
- DMへの自動応答
- アンケートフォームの作成
- 顧客管理(氏名・電話番号など)
- DMに特典を自動配布
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