インスタのアンバサダーとは?メリットや起用する方法を解説

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企業にとってInstagramは、自社の商品やサービスを発信する上で有効なツールといえます。しかし、情報発信をさらに効果的に行いたいと考える方も多いのではないでしょうか。

そうした場合には、Instagramのアンバサダーを活用する方法が有力な選択肢となります。

そこで、この記事ではInstagramのアンバサダーに関して、主に以下の3つについて解説します。

この記事を読んで分かること
  • アンバサダーを起用するメリット
  • アンバサダーの起用方法
  • アンバサダーを起用する際の注意点

Instagramのアンバサダーについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

インスタのアンバサダーとは

Instagramのアンバサダーとは、特定の商品やサービスのファンであり、ブランドイメージに沿った情報を発信を熱心に行ってくれるユーザーのことを指します。

企業が起用したアンバサダーは、フィード投稿やリール、ストーリーズなどを通じて商品やサービスの体験や口コミを紹介し、情報の拡散やブランドイメージの向上に寄与する存在です。

アンバサダー以外のインスタマーケティングについてはこちらで詳しく解説しています。

アンバサダーとインフルエンサーの違い

アンバサダーとインフルエンサーには以下のような違いがあります。

比較項目アンバサダーインフルエンサー
商品・サービスへの愛着実際のファンであり、愛着や熱量を持って情報を発信する必ずしもファンではなく、案件として紹介することが多い
情報発信のスタンス熱意ある発信が多く、共感や信頼を得やすい拡散力はあるが、熱量や信頼感にばらつきがある
起用目的ブランドロイヤリティの向上やコアファンの獲得認知度向上や話題づくりが主な目的
起用期間長期間の契約が多い単発や短期間での起用が一般的
主な役割継続的なブランド支援や口コミ促進一時的な拡散や影響力の活用

インスタのアンバサダーを活用するメリット

インスタのアンバサダーを活用するメリットは次のとおりです。

  • 自社の商品・サービスの拡散と認知度向上
  • 広告色を抑えたPRが可能
  • アンバサダーのファンを顧客として獲得できる
  • ユーザー目線の貴重な意見を吸い上げられる

自社の商品・サービスの拡散と認知度向上

アンバサダーが投稿したコンテンツは、フォロワーのタイムラインに自然に表示されやすく、アルゴリズム上でも高評価を得やすい傾向にあります。

その結果、広告を出稿する場合に比べて費用を抑えつつ、広範囲への情報発信が可能となり、ブランドの認知度向上にもつながります。

広告色を抑えたPRが可能

自社の商品やサービスに関する広告は、インフルエンサーや自社アカウントを通じて発信することも可能です。ただし、投稿内容によっては広告色が強くなり、ユーザーに敬遠される恐れがあります。

一方で、アンバサダーは日常的に商品やサービスを利用する立場から発信するため、自然な形で紹介でき、宣伝色を抑える効果が期待できます。

アンバサダーのファンを顧客として獲得できる

アンバサダーは、一定数のフォロワー(ファン)を抱えているケースが一般的です。そのため、自社の商品やサービスの宣伝を依頼すれば、アンバサダーのフォロワーを新たな顧客として取り込める可能性があります。

とくにアンバサダーとそのフォロワーは似た趣味や関心を持っていることが多く、商品やサービスに対して関心を抱きやすい傾向にあります。

ユーザー目線の貴重な意見を吸い上げられる

アンバサダーは、自社の商品やサービスについて、ユーザー目線でレビューしてくれる貴重な存在といえます。アンバサダーマーケティングに取り組むことで、こうした率直な意見を吸い上げることが可能になります。

得られた声をもとに商品やサービスを改善すれば、顧客満足度のさらなる向上にもつながるでしょう。

アンバサダーの4つの人選方法

インスタのアンバサダーを選定する方法は次の4つです。

  1. 自社商品やサービスのファンから選ぶ
  2. 芸能人や著名人から選ぶ
  3. 自社の従業員から選ぶ
  4. インフルエンサーから選ぶ

なお、いずれの方法を採る場合も、「サービスやプロダクト、理念への共感や愛着を持っていること」が大前提になります。

1. 自社商品やサービスのファンから選ぶ

アンバサダーの人選方法のひとつに、自社商品やサービスのファンから選ぶという手段があります。こうしたファンは企業への愛着が強く、前向きな情報を他のユーザーに届けやすい傾向があります。

ただし、愛着があるという理由だけでアンバサダーに適しているとは限りません。

たとえば、フォロワーが少なかったり、Instagramへの投稿頻度が低かったりする場合には、他のユーザーへの影響力が限定的であり、高い効果は見込みにくくなります。

2. 芸能人や著名人から選ぶ

芸能人や著名人をアンバサダーとして起用する例も見られます。一般的に知名度が高いため、情報の拡散力にも期待が持てるでしょう。

一方で、起用には多くのコストがかかるうえ、商品やサービスよりもアンバサダー本人のイメージが前面に出てしまう恐れがあります。

さらに、万が一スキャンダルが発生すれば、自社のブランドイメージにも悪影響を及ぼしかねません。

3. 自社の従業員から選ぶ

商品やサービスへの理解が深いことから、自社の従業員をアンバサダーに起用する企業も存在します。従業員であれば、費用を抑えられるだけでなく、商品やサービスに関する打ち合わせも円滑に進めやすくなります。

ただし、社内の人間である分、宣伝色が強く見られがちであり、フォロワーからの信頼が薄れるおそれも否めません。

4. インフルエンサーから選ぶ

インフルエンサーも、アンバサダーとしての起用が可能です。中には芸能人や著名人を上回る知名度を持つケースもあり、情報拡散の面で高い効果が見込まれます。

また、スキャンダルが発生しても、芸能人や著名人よりは報道の規模が抑えられる傾向があります。

ただし、過去に不適切な投稿を行っている可能性もあるため、人選を誤ると自社イメージの低下を招くおそれがあります。

インスタでアンバサダーを起用する方法

インスタでアンバサダーを起用する方法は大きく次の2つです。

  1. 代理店に依頼する
  2. 直接依頼する

1. 代理店に依頼する

アンバサダーの起用は、代理店に依頼することも可能です。代理店にはアンバサダー活用に関する知見が蓄積されており、自社に適した人選を提案してもらえるでしょう。

ただし、依頼には各種手数料が発生するため、結果として起用コストが膨らむ点には注意が必要です。

2. 直接依頼する

代理店を介さずに、アンバサダーへ直接依頼するケースも見られます。この場合は、自社で候補者を選定し、交渉や起用までの対応を行う必要があるため、従業員の業務負担が大きくなる可能性があります。

一方で、代理店のような手数料が発生しないため、費用面では抑えやすい点がメリットです。

直接依頼する具体的な方法として以下が挙げられます。

アンバサダーに直接依頼する具体的な方法
  • 公募やファンミーティングでファンを採用する
  • アンバサダーをハッシュタグを通じて育成する

公募やファンミーティングでファンを採用する

自社の商品やサービスに熱意を持つファンをアンバサダーとして採用するには、公募やファンミーティングの活用が効果的です。これらを実施することで、高い関心を持ったユーザーとつながる機会が得られます。

ただし、熱量があるからといって情報発信に積極的とは限らず、拡散力に欠けるケースも一定数存在します。

アンバサダーをハッシュタグを通じて育成する

ファンをアンバサダーとして起用する際には、ハッシュタグを活用して育成する方法も有効です。たとえば、特定のハッシュタグを付けて投稿したユーザーと継続的にコミュニケーションを図ることで、アンバサダーとしての関係を築くことができます。

また、ユーザーの投稿を自社サイトに掲載すれば、コンテンツとして再利用することも可能です。さらに、ハッシュタグを通じた交流はエンゲージメント率の向上にもつながり、アルゴリズムによる評価を受けやすくなるため、アカウントの露出強化が期待されます。

エンゲージメント率についてはこちらで詳しく解説しています。

インスタでアンバサダーを起用する際の報酬体系

インスタでアンバサダーを起用する際は、次のような報酬体系を取るのが一般的です。

  1. 特典方式
  2. 定額報酬

なお、両者を組み合わせたパターンもしくは無償のパターンもあります。

1. 特典方式

特典方式では、企業がアンバサダーに対して商品やサービスを提供し、その体験を特典と位置づけます。

提供を受けたアンバサダーは、実際に使用した感想やレビューをInstagramに投稿し、自然なかたちでPRへとつなげていきます。

2. 定額報酬

商品やサービスを提供する特典方式に対し、定額報酬ではアンバサダーと契約を結び、毎月決まった金額を報酬として支払います。定額で報酬を支払う場合は、アンバサダーのフォロワー数に応じて金額を変動させるのが一般的です。

フォロワー数が多いほど報酬が高くなり、少ない場合はそれに比例して低くなる傾向があります。

インスタでアンバサダーを起用する際の注意点

インスタでアンバサダーを起用する際は次のような点に注意しましょう。

  1. 候補者のフォロワー数に囚われない
  2. 複数のアンバサダーによる同時の宣伝は避ける
  3. 定期的なコミュニケーションを心がける

1. 候補者のフォロワー数に囚われない

Instagramのアンバサダーはフォロワー数が多いほど、情報拡散の効果が高まりやすい傾向があります。

ただし、選定に際してはフォロワー数だけに注目するのではなく、慎重に見極めることが大切です。発信者とフォロワーの間に信頼関係が築かれていなければ、情報を届けても購入には結びつきにくい可能性があります。

加えて、フォロワーが多くても過去に誹謗中傷を含む投稿があった場合、自社のイメージを損なうリスクも考慮しなければなりません。

2. 複数のアンバサダーによる同時の宣伝は避ける

アンバサダーを活用したマーケティングを行う際には、複数人による同時の宣伝は避けることが望ましいといえます。複数のアンバサダーを起用することで、独自のコミュニティが形成され、メンバー同士の意欲を高める効果も期待できます。

ただし、同じ商品やサービスを一斉に紹介すると、宣伝色が強まりすぎてしまい、かえってユーザーに敬遠されるおそれがあります。

3. 定期的なコミュニケーションを心がける

アンバサダーを活用して自社の商品やサービスをPRする場合は、継続的なコミュニケーションを意識することが重要です。

コミュニケーションを蔑ろにした上で、報酬としての商品サンプルやサービスを提供するだけでは、モチベーションの維持が難しいケースも見受けられます。

そのため、定期的に連絡を取り合い、アンバサダーの意欲を高める工夫が求められます。

インスタのアンバサダーを活用した事例

インスタのアンバサダーを活用する際は、事例を把握して具体的なイメージを膨らませておくのもポイントです。

ここでは以下の2社の事例を紹介します。

  1. 株式会社ワークマン
  2. 株式会社ニュー・オータニ

1. 株式会社ワークマン | 公式アンバサダーをスカウト

出典元:株式会社ワークマン

株式会社ワークマンでは、自社の公式アンバサダーをスカウトによって選出しています。

具体的には、「#ワークマン」「#ワークマンプラス」「#ワークマン女子」など、関連ハッシュタグを付けて投稿しているユーザーが対象です。

加えて、スカウトする際は、特定分野に強みを持つ人物かどうかを入念に調査し、適性を見極めたうえで声をかけています。選ばれたアンバサダーは情報発信だけでなく、商品開発にも関わることで、ユーザー視点を取り入れた製品づくりに貢献しています。

2. 株式会社ニュー・オータニ | ホテルニューオータニのアンバサダーを公募

出典元:ホテルニューオータニ東京

ホテルニューオータニを運営する株式会社ニュー・オータニでは、各種イベントにあわせてアンバサダーを公募形式で募集しています。

選出されたアンバサダーには、施設の体験や新作スイーツの試食などを報酬として提供しています。

さらに、宿泊や飲食の様子を投稿してもらうことで、利用意欲の喚起につなげているのです。

アンバサダーを活用してインスタの発信力を高めよう

Instagramのアンバサダー施策は、商品やサービスへの熱量を持った発信者を通じて、より信頼性の高い情報発信を実現するマーケティング手法です。

従来のインフルエンサー施策とは異なり、単なる拡散力だけでなく、発信者とフォロワーとの関係性や共感性が重視されます。

この記事では、アンバサダーを起用するメリットや具体的な手法、注意点を網羅的に紹介しました。特に、以下のようなポイントを押さえることで、より効果的な活用が可能になります。

  • アンバサダーは商品愛のある発信者
  • インフルエンサーと違い長期契約が多い
  • 自然なPRで信頼を得やすい
  • 起用方法は代理店か直接依頼
  • フォロワー数より信頼関係が重要

これらを踏まえて、単なる宣伝ではなく「共感を生む情報発信」を実現するパートナーとしてアンバサダーを活用してみてはいかがでしょうか。

インスタの運用はエルグラムで効率化

インスタの運用はアンバサダーの起用に加えて、さまざまな作業が求められます。

インスタ運用にあたっての作業を効率化するのであれば、エルグラムの導入がおすすめです。

エルグラムは、以下のようなInstagram運用をサポートする機能が充実しているため、作業負担を大幅に軽減できます。

  • 投稿やストーリーズにきたコメントへの自動応答
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  • アンケートフォームの作成
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