民泊とは、住宅の全部または一部を活用し、旅行者に宿泊施設を提供するサービスです。日本人だけでなく、訪日外国人観光客の多様なニーズにも対応できるため、近年普及が進んでいます。
一方で、民泊の運営には集客が不可欠ですが、どのように情報を発信すれば効果的なのか分からないと感じる人も少なくありません。そこで、本記事では民泊の集客手段としてインスタグラムを活用する方法を解説します。
この記事を読むことで得られる主な情報は、以下の3つです。
- 民泊がインスタ集客を活用するメリット
- インスタ集客を成功に導く運用ポイント
- 民泊のインスタ活用事例
ぜひ参考にしてみてください。
民泊の集客方法は主に3つ
民泊の集客方法は主に次の3つです。
- ホームページから集客する
- 予約サイトから集客する
- SNSから集客する
ここでは、それぞれの集客方法の特徴について解説します。
1.ホームページから集客する
民泊の集客には、オーナー自身が運営するホームページを活用する方法もあります。この場合、予約客と直接コミュニケーションが取れるため、細やかな対応が可能です。さらに、予約サイトとは異なり、掲載する情報に制限がないため、テキスト・写真・動画を活用して宿泊施設の魅力を詳しく伝えられます。
一方で、ホームページの集客には課題もあります。
- 検索エンジンで上位表示させるのが難しく、大手予約サイトに比べ流入が少なくなりがち
- SEO対策としてコンテンツ制作が必要になり、運営のリソースを確保しなければならない
こうした点を踏まえ、ホームページを活用する際は、SEOを意識した情報発信を継続しながら、他の集客手段とも組み合わせることが重要です。
2.予約サイトから集客する
多くの民泊オーナーが予約サイトを利用しています。予約サイトにはさまざまな種類があり、大きく次の2つに分類されます。
- 民泊に特化したサイト
- ホテルや旅館も掲載しているサイト
大手の予約サイトであれば、集客力が高く、海外の旅行客を取り込める可能性もあります。しかし、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。
- 手数料が高いため、売上への影響が大きい
- 競合との価格競争に巻き込まれやすい
- 宿泊費を下げることで、サービスや物件の質が低下する恐れがある
予約サイトの活用には、集客力を生かしつつ、価格設定やサービスの質を維持する工夫が求められます。
3.SNSから集客する
民泊の集客にはSNSの活用が効果的です。総務省の発表によると、2022年時点で日本国内のSNS利用者は1億200万人とされ、2027年には1億1,300万人まで増加すると予測されています。
今後もSNSを活用した集客の重要性はさらに高まるでしょう。SNSを活用するメリットとして、以下の点が挙げられます。
- ユーザーと直接交流でき、信頼関係を築きやすい
- コストをかけずに手軽に運用を始められる
- SNS利用者の増加に伴い、集客手段としての有効性が高まる
こうした点から、民泊の集客にはSNSを積極的に活用することが重要です。
インスタ集客が民泊にもたらす3つのメリット
SNSのなかでもインスタは民泊の集客に効果が期待できます。インスタによる集客が民泊にもたらすメリットは次のとおりです。
- ハッシュタグからの流入が期待できる
- 見た目の魅力を伝えやすい
- 予約までの導線が作りやすい
1.ハッシュタグからの流入が期待できる
インスタにはハッシュタグ機能があり、同じタグが付いた投稿をまとめて閲覧できます。ユーザーが特定のハッシュタグを検索すると、そのタグを含む投稿が一覧で表示されるため、投稿の露出を高めることが可能です。
また、近年では検索エンジンを使わず、インスタで情報収集を行うユーザーも増えています。こうしたユーザーはキーワード検索だけでなく、ハッシュタグ検索も活用するため、民泊アカウントの認知度向上や流入増加につながるでしょう。
2.見た目の魅力を伝えやすい
インスタは、写真や動画をメインとするSNSです。XやFacebookはテキスト主体のため、視覚的な情報を伝えるのが難しく、特に外国人ユーザーへのアピールには限界があります。
一方で、インスタは言語に依存せず、視覚的に魅力を伝えられるため、多国籍のユーザーに対して効果的な情報発信が可能です。
インスタを活用することで、以下の利点が得られます。
- 世界で約14億人が利用しており、海外ユーザーにも情報を届けやすい
- 写真や動画を活用すれば、文章では伝えにくい細かなニュアンスも表現できる
- 施設のアクセス方法はテキストで伝えられるが、室内の雰囲気などは視覚的な発信が有効
これらの特徴を生かし、民泊の魅力を伝える手段としてインスタを活用することで、より多くのユーザーにリーチできるでしょう。
3.予約までの導線が作りやすい
インスタを活用すれば、予約までの導線をスムーズに整えられる点も、民泊集客の大きなメリットです。具体的な方法として、以下が挙げられます。
- プロフィールにホームページや予約サイトのURLを設置
- プロフィールに電話番号を記載
- アクションボタンを設置
アクションボタンは、インスタのプロフィール欄に追加できる機能で、予約ボタンを設置すれば、ユーザーが直接予約ページへ移動できます。無料で利用可能ですが、設置するにはビジネスアカウントへの切り替えが必要です。
これらの機能を活用することで、利用者がスムーズに予約できる環境を整え、集客の効率を高めることができます。
アクションボタンについてはこちらで詳しく解説しています。
インスタ集客のデメリット
インスタ集客にはメリットだけでなく、いくつかのデメリットもあります。そのため、課題を把握し、適切な対策を講じることが重要です。
主なデメリットとして、以下の点が挙げられます。
- 情報共有の機能が限られており、XやFacebookと比べて拡散力が弱い
- コンテンツ内容によっては批判を受け、炎上リスクがある
- 運用には専任のスタッフが必要で、負担が大きくなりやすい
これらの課題を補うためには、サイトや他のSNSと連携を図ることが有効です。また、スタッフの負担軽減には自動化ツールの導入も検討するとよいでしょう。
インスタ運用のポイントはこちらで解説しています。
民泊がインスタ集客を成功させるポイント
民泊でインスタ集客を実施する場合、次のようなポイントを押さえて、成功につなげましょう。
- OTAと連動させる
- インスタ限定のオファーをリピーターに向けてする
- 強みを明確にしてブランディングする
- 体験情報や近隣施設情報も発信する
- 写真の雰囲気を統一する
1.OTAと連動させる
インスタを活用した民泊の集客を成功させるには、「OTA」との連携が重要です。
OTAとはOnline Travel Agentの略で、オンライン旅行代理店を指します。一般的な旅行代理店と同様に、旅行客と宿泊施設をつなぐ役割を果たしており、多くの民泊オーナーが活用しています。
適切に組み合わせることで、予約導線を強化し、より多くのユーザーにアプローチできるでしょう。
OTAからの予約者にインスタフォローを促す
民泊を含む宿泊施設の利用者は、OTAを通じて予約するケースが多く見られます。
そのため、OTA経由の予約者にはインスタのフォローを促すとよいでしょう。フォローしてもらうことで、利用者とのつながりを維持でき、今後の施策やお得な情報を発信しやすくなります。
インスタキャンペーンでOTAからの予約を増やす
OTAからの予約者にインスタのフォローを促すだけでなく、インスタキャンペーンを活用してOTA経由の予約を増やすことも効果的です。
例えば、フォロワー限定の割引を実施すれば、利用者との関係を深めながら、予約の増加につなげることができます。
2.リピーター向けにインスタ限定のオファーを行う
インスタは、リピーター獲得に効果的なツールの一つです。例えば、民泊を利用したユーザーに対し、限定の割引オファーを提供すると、再予約を促しやすくなります。
それだけでなく、顧客の満足度を高め、宿泊先への愛着を深めることにもつながるでしょう。
3.強みを明確にしてブランディングする
民泊のインスタアカウントを運用する際は、施設の強みを明確にし、ブランディングにつなげることが重要です。適切なブランディングを行うことで、他の民泊との差別化が可能になります。
例えば、「自然を感じられる」といった特徴だけでは、競合との差が出にくいかもしれません。そのため、農業や林業体験ができるなど、より具体的な魅力を発信することで、独自の価値を打ち出せます。
また、発信するコンテンツのターゲットを明確にすることも大切です。カップル向けなのか、家族向けなのかを明らかにし、それぞれのニーズに合った情報を提供することで、効果的な集客が期待できます。
4.体験情報や近隣施設情報も発信する
民泊のインスタアカウントでは、宿泊施設の情報に加えて、近隣の施設や体験できるアクティビティの情報も発信すると効果的です。
これにより、宿泊を検討しているユーザーに、滞在中の過ごし方を具体的にイメージしてもらいやすくなります。
また、写真だけでは伝えきれない魅力がある場合は、動画投稿機能を活用するとよいでしょう。動画を用いることで、写真では見落とされがちな細かな部分まで視覚的に伝えられ、より多くのユーザーの関心を引くことができます。
5.写真の雰囲気を統一する
民泊のインスタアカウントを運用する際は、写真の雰囲気を統一することが重要です。統一感のあるビジュアルにすることで、ユーザーはアカウントを見ただけで投稿内容を直感的に把握しやすくなります。
写真の雰囲気を統一するためには、以下の点を意識すると効果的です。
- 配色の傾向やテイストを事前に決める
→ アカウント全体で統一感を持たせ、民泊の世界観を表現できる - 色味や構図を意識する
→ 明るさ、コントラスト、彩度を調整し、まとまりのある投稿に仕上げる - 左右対称の構図を活用する
→ バランスの取れた写真になり、洗練された印象を与えられる
また、インスタには標準で色彩補正機能が備わっているため、これらのポイントと併せて活用すると、より統一感のあるアカウントを構築しやすくなります。
統一感のある写真を投稿したいという方はこちらもご覧ください。
インスタを運用している民泊のアカウント事例を3つ紹介!
民泊のインスタ運用を開始する前に、実際に運用されているアカウントを参考にしてみましょう。
ここでは次の3つのアカウント事例を解説します。
- 民泊ezora
- 里山の小さな民泊 朝山家〜あさやけ〜
- 大野の民泊宿 ねこばやし
1.民泊ezora
民泊ezora(@ezora_otaru) は、北海道小樽市にある宿泊施設です。1日1組限定で部屋を提供しており、プライバシーに配慮された環境が特徴です。
この民泊のインスタアカウントでは、他の施設にはない魅力が伝わってきます。例えば、犬と一緒に宿泊できることをアピールするため、定期的に犬の写真を投稿しています。
また、ホームページやOTAのリンクを掲載しており、スムーズに予約できる導線が整えられています。
2.里山の小さな民泊 朝山家〜あさやけ〜
里山の小さな民泊 朝山家〜あさやけ〜(@asa_ya_ke) は、大分県にある宿泊施設です。1日1組限定で利用でき、昭和の雰囲気が残るレトロな民家に滞在できます。
この民泊のインスタアカウントでは、写真へのこだわりが感じられます。また、ホームページやブログ、Xなどのメディアへのリンクも掲載されており、利用者がさまざまな情報を簡単に取得できるよう工夫されています。
3.大野の民泊宿 ねこばやし
大野の民泊宿 ねこばやし(@fp_kobayashi_nekobayashi) は、福井県大野市にある宿泊施設です。日本百名山の一つ、荒島岳の麓に位置し、美しい自然の景色が魅力となっています。
インスタの投稿には、荒島岳の風景が多く含まれており、宿泊施設の雰囲気が伝わりやすくなっています。また、プロフィール欄に独自のハッシュタグを設定することで、ブランディングにも活用されています。
まとめ:インスタを活用して民泊の集客につなげよう
民泊の集客にはさまざまな方法がありますが、特にインスタを活用すると効果的です。
本記事では、民泊の集客方法やインスタを活用するメリット、成功のポイントについて解説しました。具体的には、以下の3点が重要です。
- インスタはハッシュタグからの流入が期待できる
- 視覚的に魅力を伝えられるため、海外ユーザーにもアピールしやすい
- 予約サイトやホームページと連携しやすく、導線を確保できる
インスタ運用の際は、OTAとの連動やブランディング、写真の統一感を意識すると効果が高まります。成功事例も参考にしながら、インスタを活用して民泊の集客につなげましょう。
エルグラムでスムーズなインスタ運用を実現
インスタは民泊の集客に効果的ですが、その運用にはコンテンツの投稿やDMへの対応など、時間と手間がかかります。これらの業務を担当スタッフだけに任せていると、その負担が大きくなり、運用に支障をきたす恐れもあるでしょう。
そんな時におすすめなのが、弊社が提供するInstagram自動化ツール「エルグラム」です。
エルグラムは、以下のようなInstagram運用をお助けする機能が充実しているため、Instagram運用の作業負担を大幅に軽減できます。
- 投稿やストーリーズにきたコメントへの自動応答
- DMへの自動応答
- アンケートフォームの作成
- 顧客管理(氏名・電話番号など)
- DMに特典を自動配布
エルグラムのフリープランは無料で即日利用できるので、ぜひ活用してみてください。詳しい情報は以下のページからすぐに確認できます。