ECマーケティング株式会社の調査によると、年商1億円以下221社のInstagramビジネスアカウントの調査では、約半数がフォロワー1,000人未満という結果がでています。
しかし、フォロワーのあまり多くない企業であっても、実は運用者の9割がInstagramを開始して「効果を感じている」と回答しています。
運用のポイントをつかんで、コツコツ運用してきた企業は短期間で成果を出していました。
この記事では、フォロワー1,000人未満の企業アカウント向けに4つの運用のポイントをお伝えします。
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Instagramを運用して成果を出す企業が増えている
ECマーケティング株式会社による2022年の調査時点で、221社のうちInstagram運用歴3年未満の企業は8割以上ありました。
そして効果を感じている半数以上が「店舗の売上が増えた」ことを筆頭に、集客やブランディングに成功していると回答しています。
Instagramは、その特徴として、潜在顧客との
- 接点
- 興味付け
- セールス
- 購買行動
- リピート(アフターフォロー)
という一連の購買行動を包括的に実現できる仕組みが整っています。そしてInstagramを通して成果を感じている企業はこの仕組みをうまく活用しているのです。
少し前まで「ファン化のためのSNS」の印象が強かったInstagramですが、以下で解説する理由で売上アップや集客のマーケティングの施策として取り入れる企業が増えています。
SNSの用いたマーケティングについての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
今までリーチをしていなかった顧客と出会える
Instagramでの滞在時間を伸ばすアクション(毎日投稿、フォロワーとのコミュニケーションをまめに行うこと)によってInstagram側から評価をされ、ターゲット層の閲覧画面に自社の投稿が表示されるようになります。
ターゲットの目にとまる可能性が増えるので、潜在的な顧客へのアプローチに有効です。
さらに自社の投稿が一般ユーザーにシェア(リポスト)されることや、自社が運用する他のSNSと連携して発信をすることで、アカウントの拡散が期待できます。
費用をかけずに効果的に宣伝・告知ができる
Instagramは1日100円から広告運用が可能です。しかし、効果を実感するには月額2万円〜という意見もあります。
それでも一般の広告に比べると、手軽に少額のコストで認知を拡大できることは評価の高いポイントです。
一般的に広告は消費者に敬遠されますが、Instagram内では広告をポジティブにとらえる雰囲気があります。
Instagramを提供しているMeta社が行った調査によると、調査対象者の50%がInstagramで広告を見ると「ブランドへの関心が高まる」、83%が「Instagramの広告をきっかけに行動を起こした。」と回答していました。
Instagramの広告についての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
ユーザーとの距離を縮められる機能によって成果につながる
リアルタイム感があるストーリーズや直接的なコミュニケーションができる「ライブ配信」を用いて、企業も積極的にユーザーとの関係性を深められます。
ライブ配信についての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
他にもユーザーが気軽に参加できる「キャンペーン」も、ほとんどの企業が採用している機能です。
「いいね」やコメントへの投稿を条件とする、アカウントへのエンゲージメント(ユーザーからの反応)を高めるキャンペーンでは、ユーザーとつながるきっかけを作ると同時にリーチ数も伸ばしています。
運用のカギとなるInstagramの「フォロワー」への理解を深めよう
ユーザーは、特定のフォローするアカウントの投稿や最新情報を得るために「フォロー」をします。
つまり、「フォロワー」とは、そのアカウントの「ファン」とも言い換えられるでしょう。
ユーザーはフォローするアカウントに対して、一定の信頼感を持ってフォローしているのです。
そのため、フォロワーが増えれば増えるほどそのアカウントは「信用されているアカウント」だとみなせます。
将来的にフォロワーは、高確率で自社商品やサービスの購入者になる人たちです。
この人たちに対しては、日頃からの関係構築とナーチャリング(見込み顧客の育成や既存顧客のリピーター化)にフォーカスして運用を行いましょう。
Instagramのユーザーがフォロワーになる流れ
フォロワーを増やすためにはどうすればよいのか?
まず、一般ユーザーがフォロワーになるプロセスを説明します。
Instagramのユーザーは自分のアカウントの世界観を大切にしているので、興味のないアカウントや自分の価値観に合わないアカウントはフォローしません。
そのため、普段からターゲットユーザーに向けた良質な投稿を蓄積しておくことで、フォローされる可能性が上がります。
フォローしてくれたユーザーに対してできるようになること
フォローしてくれたユーザーには、以下のことが行えます。
- フォロワーのフィードに投稿が流れる
- フォロワーにインスタライブ、ストーリーズの情報が流れる
- ダイレクトメッセージ(DM)でのやりとり※
※フォロワーでなくてもメッセージは送れるが、受信するかは相手次第です。
Instagramの主な機能一覧と使い方
Instagramは「ニーズの訴求」「サービスPR」「セールス」のためのツールがひとつのアプリに凝縮されており非常に多機能です。
そのため、最初は「何をどう使用していいのかわからない」という声を聞きます。
投稿や機能の役割を正しく理解すると「何を目的とした投稿か」という点に対して自信を持ったアカウントの運用ができるようになるでしょう。
プロフィール画面
- ユーザーネーム:Instagram上のアカウント名
- 名前:検索時に使用される。日本語で設定が可能。
- プロフィール写真:投稿時やコメントの横、フォロワーのストーリーズに表示される。
- プロフィール欄:自己紹介欄。外部リンクするURLをひとつ貼れる。
- ハイライト:投稿済みのストーリーズがカテゴリーごとに見られる。
以下は、自社のアカウントが利用する場所
- 発見タブ:Instagramが自社が好みそうなフィード投稿やリール投稿を表示してくれる
- リール:Instagramが自社が好みそうなリール投稿を表示してくれる
フィード
新規フォロワーの獲得および、ナーチャリング(見込み顧客の育成や既存顧客のリピーター化)のために使用する機能です。
Instagramが発見タブに掲載されることで、フォロワーになりそうなユーザーと出会う確率が高まります。
10枚までスライドを掲載でき、アカウントを見に来たユーザーや既存フォロワーにじっくり「読んでもらう」ための投稿を心がけましょう。
フィード広告についての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
ストーリーズ
フォロワーとのコミュニケーション、商品のセールス、ナーチャリングのために使用します。
24時間で消えるためリアルタイム感があり、フィードに比べるとカジュアルなコミュニケーションができるので、企業が最も力を入れている投稿です。
しかし、ストーリーズに注力するだけでは、新規フォロワーは増えませんので他の機能と並行して運用しましょう。
ストーリーズについての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
リール
ショート動画機能のことです。新規フォロワーを獲得のために使用します。
上記⑥発見タブ、または⑦リールに掲載されるようになると、フォロワーが増える確率がグンと高まるでしょう。
フォロワー1,000人を目指すInstagram運用のポイント4選
「フォロワーを1,000人にするのが1番大変なフェーズ」という人も多く、1,000人を達成する前に運用を止めてしまう企業や個人があとを絶ちません。
しかし、1,000人を超えると発見タブなどへの露出が増えてビジネス利用としての可能性が一気に広がります。
実は1,000人を超えるための運用ポイントと、フォロワー数千人以上のアカウントとの運用のポイントは異なるので、フォロワー1,000人以下の方は、まずは以下の4つを行ってみてください。
1. コンセプト設計
まず以下の2つを明確にしましょう。
「インスタの運用で何をどのくらい達成したいのか?」
集客?ブランディング?売り上げアップ?
達成したい目標によってユーザーに提供するもの、上記に挙げた機能の優先順位や確認すべきKPIも変わります。
「自社のアカウントはどんな人のためのものか?」
ペルソナの設定です。以下の項目を設定し、フォロワーの属性が見えてきたら定期的に見直しも行いましょう。
- 性別
- 年齢
- 職業
- 居住地
- 経済状況
- 趣味嗜好
- パートナー、子どもの有無
コンセプト設計についての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
ミニマムのハッシュタグ(#)を使う
ハッシュタグ(#)をキーワードを付けて投稿すると、同じキーワードの投稿を検索できます。
Instagramのユーザーは自分の欲しい情報をタグを使って探します。
運用初期は投稿にタグも付けて、ユーザーに見つけてもらう工夫をしましょう。とくに投稿件数が1,000〜5,000の「ミニマムタグ」で上位表示がとれるように運用します。
投稿ごとに分析をしながら#の内容も変化させてみてください。
ハッシュタグのテンプレを参考にしたい方は、以下の記事をご確認ください。
2.プロフィールを何度も見直す
プロフィールはアカウントの顔であり、ユーザーがフォローするか否かを判断する材料のひとつです。
作成する際には
- 何をしている会社か?
- どんな発信をしているのか?
- フォローをするとどんないいことがあるのか?(ユーザーに与えられる価値)
がわかるようなプロフィールになるよう心がけましょう。
フォロワーが1,000人を超すまでは、インサイト内のリーチ数とフォロワーになった人(フォロワー転換率)を分析して、ターゲットにささるようなプロフィールになるよう何度も更新することが重要です。
インサイト分析についての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
ハイライトを設置する
ハイライトは、過去のストーリーをまとめて公開できる機能です。ストーリーズの投稿は24時間で消えてしまいますが、ハイライトから見られるように設定しましょう。
ハイライトの未設置は、フォロー率を上げられない原因のひとつです。
実はInstagramユーザーには、プロフィールをパッと見た時にハイライトは「あって当然のもの」という既視感があります。
ハイライトがない、または1〜2個しかないアカウントは、プロのアカウントとして見られません。
上記プロフィール画面の⑤ようにカテゴリーを作成してハイライトを充実させましょう。
ハイライトについての詳しい解説は、以下の記事をご確認ください。
3.投稿頻度を増やす
Instagramはアクティブに活動しているアカウントを評価する傾向にあります。
Instagramからの評価が上がると、ユーザーへの露出が増える・上位に表示されるといったメリットを受けられることもあり、ECマーケティング株式会社が行った調査における調査対象の中小企業の3割以上が1日1回投稿です。
週2〜3回投稿の企業と合わせると全体の6割近くを占め、企業も積極的に投稿しているとわかります。
4.伸びている競合の分析
ビジネスアカウントで運用する時は「インサイト機能を使ってアカウントの分析をしよう」と推奨されています。
インサイトの数値を分析して投稿に生かすことも大切ですが、フォロワー数が1,000人以下の場合、分析するにはサンプル数が不十分です。
それよりも、伸びている競合やアカウントがどんな運用をしているのか分析する方に注力しましょう。伸びている=ユーザーに評価されている証拠なので参考にすべき情報が見つかるはずです。
どんな要素を分析すればいいのかは、以下の項目を参考にしてみてください。
- 伸びている競合アカウントを3つ以上選ぶ
- キャッチコピー
- デザインやフォントなどの視覚情報
- どんな情報や価値を提供しているのか?
企業アカウントが注意すべき点
企業の顔でもあるアカウントは、個人のアカウントとは異なるので気をつけてほしいことがあります。後々の運用にもかかわることなので、ぜひ初動を大切にしてください。
積極的にいいね・フォロー周りをする行為は要注意 !
過剰な「いいね」や「フォロー」はInstagramからスパム行為と見なされて、アカウントが停止しかねないリスクの高い行動となります。
また「いいね」や「フォロー」周りをして集めたアカウントはアクションを起こしてもあまり反応してもらえないことが多いです。結果的にInstagramから「エンゲージメント率の低いアカウント」としてみなされてしまいかねません。
少し遠回りに思うかもしれませんが、質の高い投稿の作成やフォロワーとの関係構築に注力することをオススメします。
それでも、手っ取り早くフォロワーを増やしたい方には「いいね」や「フォロー」の自動化という手段があります。
運用初期に企業紹介や理念の紹介をする行為も要注意!
ユーザーは興味のないこと、価値観に合わないものは読みません。
残念ながら、運用初期段階では企業情報やストーリーはほぼ読まれないと思ってよいでしょう。
ユーザーやフォロワーを楽しませたり、価値があると思われる情報の提供を徹底していきましょう。
ある程度フォロワーが増えてアカウントが充実した段階で、企業理念や企業ストーリーを伝えると一層ファン化が進むでしょう。
まとめ|1,000人フォロワーを目指すInstagram運用のポイントは4つ!
「フォロワー1,000人を獲得する」のに一筋縄ではいかないのがInstagaramです。
しかし、企業の成功事例が蓄積してきたことで、うまくいく運用のポイントがだんだんとわかってきました。
初心者には、初心者の勝てるパターンがあります。
- コンセプト設計
- プロフィールを何度も見直す
- 投稿頻度を増やす
- 伸びている競合の分析
分析結果をもとに改良を加えていけば、フォロワー1,000人はそう遠くない未来に達成しているはずです!
インスタマーケティングにはエルグラム
Instagramは工夫次第で集客や売り上げアップの効果を生み出せるツールです。しかし本格的にアカウント運用を行っていくと、顧客管理やコメント返信などのタスクが増えて負担となってしまいます。
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